米中関係(1)
複雑な米中関係
============================================================「超大国というとアメリカとソ連を指したのは一昔前。 これからはアメリカと中国の時代だ。 咆哮する中国経済を支えるのは、安い賃金と安い人民元だが、それはルール違反だと先進諸国は文句を言っている。 米上院でも中国からの輸入品には 27.5% の関税をかけようと提案する議員がいる。 アンフェアな為替レートのおかげで、アメリカ製品は競争力を削がれ、何百万というアメリカ人勤労者が職を失っているというのだ」
「どうして為替レートがそんなに重大なのかね」
「人民元は 実勢に比べて40% の過小評価だと言われている。 だから中国製品は不当に安くなり、アメリカから中国への輸出はその分だけ割高になる。 現在中国からの対米輸出は、アメリカの対中輸出の 5倍というアンバランスだからね」
「中国は『市場経済』でなく『統制経済』だから、一方的に元とドルの為替相場を決めることができる。 1カナダドルは 6.7元だが、日本やマレーシア、シンガポールにとっても不利なレートになっている。 前述のように、米中貿易は5対1で均衡を失しているが、こんなケースは産油国を除いては他にない」「それにしても 27.5% の関税とは厳しいね」「だが、40%も安い為替レートなんだから、27,5%は相手を交渉の場に引き出すための手段だというわけだ」
「アメリカの貿易赤字は対中国だけでなく、対日貿易の分野でも大きいと思うのだが」
「それはそうだが、対日赤字は減少の傾向にある。 それになんといっても日本はアメリカの同盟国だ。 戦略目標を共有しているから、日本にとってよいことは、アメリカのためでもある。 それに比べて中国は、貿易で稼いだ金でもって、軍備の増強に励んでいる。 人権の問題についても、知的所有権についても、ルール違反と批判されようが、蛙の顔に水だ。 それに中国の安値攻勢で被害を蒙っているのはアメリカの繊維業会とかカラーテレビといったいわゆる衰退産業だから、これも遠吠えに聞こえる。 一方アメリカの中にも、安い中国製品で潤っている業界もある。 ウォールマートなど流通産業がそうだ。 ウォールマート一社の中国からの輸入は、カナダの中国からの輸入を上回ると言われているのだからね。 だから問題は複雑だ」
「米議会は動き出すのだろうか」
「でもホワイトハウスは乗り気じゃないようだね。 確かにアメリカ製品の対中輸出は弱い。 だが銀行やその他のサービス産業にとっては中国は大事な市場。 ボーイングのような航空機の輸出にも中国はお得意様だ。 米中関係は貿易だけじゃない。 北朝鮮の核の問題についても中国の協力が必要だ。 それに中国は日本とならんで、アメリカの財務省証券の大きな保有国だからね。 だからアメリカの債権国だし、ドルの安定には重大な関心がある」
「現在中国経済は世界で5位か6位。 貿易に限れば、アメリカ、日本に次いで3位。 20年後には、中国経済はアメリカを追い抜くだろうといわれているが」
「もしこれからも年 7~8%の成長率を続けていくとすれば、10年で倍、20年で 4`倍になる。 しかし 15~20年後に果たしてアメリカに追いつき追い越せるのか、そればかりは預言者の神託に頼るほかないだろう」
(2005/04/25)
============================================================「超大国というとアメリカとソ連を指したのは一昔前。 これからはアメリカと中国の時代だ。 咆哮する中国経済を支えるのは、安い賃金と安い人民元だが、それはルール違反だと先進諸国は文句を言っている。 米上院でも中国からの輸入品には 27.5% の関税をかけようと提案する議員がいる。 アンフェアな為替レートのおかげで、アメリカ製品は競争力を削がれ、何百万というアメリカ人勤労者が職を失っているというのだ」
「どうして為替レートがそんなに重大なのかね」
「人民元は 実勢に比べて40% の過小評価だと言われている。 だから中国製品は不当に安くなり、アメリカから中国への輸出はその分だけ割高になる。 現在中国からの対米輸出は、アメリカの対中輸出の 5倍というアンバランスだからね」
「中国は『市場経済』でなく『統制経済』だから、一方的に元とドルの為替相場を決めることができる。 1カナダドルは 6.7元だが、日本やマレーシア、シンガポールにとっても不利なレートになっている。 前述のように、米中貿易は5対1で均衡を失しているが、こんなケースは産油国を除いては他にない」「それにしても 27.5% の関税とは厳しいね」「だが、40%も安い為替レートなんだから、27,5%は相手を交渉の場に引き出すための手段だというわけだ」
「アメリカの貿易赤字は対中国だけでなく、対日貿易の分野でも大きいと思うのだが」
「それはそうだが、対日赤字は減少の傾向にある。 それになんといっても日本はアメリカの同盟国だ。 戦略目標を共有しているから、日本にとってよいことは、アメリカのためでもある。 それに比べて中国は、貿易で稼いだ金でもって、軍備の増強に励んでいる。 人権の問題についても、知的所有権についても、ルール違反と批判されようが、蛙の顔に水だ。 それに中国の安値攻勢で被害を蒙っているのはアメリカの繊維業会とかカラーテレビといったいわゆる衰退産業だから、これも遠吠えに聞こえる。 一方アメリカの中にも、安い中国製品で潤っている業界もある。 ウォールマートなど流通産業がそうだ。 ウォールマート一社の中国からの輸入は、カナダの中国からの輸入を上回ると言われているのだからね。 だから問題は複雑だ」
「米議会は動き出すのだろうか」
「でもホワイトハウスは乗り気じゃないようだね。 確かにアメリカ製品の対中輸出は弱い。 だが銀行やその他のサービス産業にとっては中国は大事な市場。 ボーイングのような航空機の輸出にも中国はお得意様だ。 米中関係は貿易だけじゃない。 北朝鮮の核の問題についても中国の協力が必要だ。 それに中国は日本とならんで、アメリカの財務省証券の大きな保有国だからね。 だからアメリカの債権国だし、ドルの安定には重大な関心がある」
「現在中国経済は世界で5位か6位。 貿易に限れば、アメリカ、日本に次いで3位。 20年後には、中国経済はアメリカを追い抜くだろうといわれているが」
「もしこれからも年 7~8%の成長率を続けていくとすれば、10年で倍、20年で 4`倍になる。 しかし 15~20年後に果たしてアメリカに追いつき追い越せるのか、そればかりは預言者の神託に頼るほかないだろう」
(2005/04/25)

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