Tuesday, March 27, 2007

ケベックの選挙 (2007/03/27)[s]

「カナダの総選挙の前哨戦とみられるケベック州議会の選挙が行われて、予想と異なる意外な結果となったが、これが連邦議会の選挙につながるだろうか」

「なぜ意外だと言うのか」

「ケベック州では、今までは、独立を目指すPQパルティ・ケベコアと、カナダに留まるべきだとする州自由党が、交代で、ケベック・シティの政権を担ってきた。 ところが2007年3月26日の選挙では、それまで72議席を擁して絶対多数だった州自由党が48と過半数を割ってしまって、少数派与党になった。 第一野党だったPQも36議席で第三党に後退。 PQがこんなに落ち込んだのは1973年以来だそうだ。 そして今まで5議席しかなかった保守系グループのADQアクション・デモクラティックが驚異の躍進をとげて41議席を獲得。 オフィシャル・オポジションになったのだから驚いた」

「オタワも喜んだだろう。 カナダ分裂の脅威が当分回避されたのだから」

「オタワのハーパー首相も、PQを押さえ込むためにシャレの州自由党政権に肩入れしていたが、シャレ自体の人気が不発に終わってしまった。 その代わりダークホースだったデュモン党首のADQがPQのボアクレア党首を抑えたのだが、このADQの立場が実はどうもはっきりしない。 カナダ連邦の一部として現状に就くのか、それとも分離して独立に傾くのか。 しかし保守的な立場だから、ハーパーもADQの進出を歓迎している。 これでケベック独立の推進は冬眠だな」

「デュモンはまだ30台の後半。 以前は州自由党の青年部にいたのだが、州自由党から独立してADQをつくった。 今度は40人の仲間とともにケベック・シティの州議会に乗り込むわけだが、殆どが経験のない新人ばかり。 ケベックの選挙民がADQに票を投じたのは、新しい政治運動に新鮮味を感じて賭ける気になったからかな? それとも既存体制派の州自由党とPQに対するアンチテーゼのあらわれだろうか?」

「ADQはまだ正体を明らかにしない政党だが、選挙の速報をみていると、開票が始まってから暫くは第一党だった。 この調子では政権をとるのではないかと思った程だが、デュモンの力量はまだクェスチョンマーク。 結局はベテランの多い州自由党に落ち着いてやれやれだった」

「それにしてもシャレは二昔前、マウルーニー進歩保守党政権で閣僚だった逸材。 進歩保守党が壊滅した1993年の総選挙にも生き残り、党首のポストに就いた。 その後危機にあったケベックの州自由党から三顧の礼で迎えられたのだが、前回の州選挙で過半数をとったものの、州民の評判はいまひとつ。 今回は、少数派与党の党首として一応州首相の地位に留まるが、これから先、通常4年の任期をまっとうするかなあ。 まだ若いし、早期転進の可能性もあるように思う」

「PQのボアクレア党首は交代だね。 この人も若いが、リイーダーシップに疑問符がついたから、今は退陣を否定しているけれども、早晩その時機はやってくるだろう」

「外国為替市場はケベック選挙の結果を好感して、カナダドルも引き締まった」

「今日のカナダドルは、USドルにして86.326セント。 1USドルは Can$1.1584。
 1カナダドルは 101円 692、 100円は Can$0.983362 」

(07/03/27)

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