Friday, May 11, 2007

ビジネス短信(クライスラー)(2007/05/11)

ビジネス短信 「クライスラーをめぐるドラマ」

「カナダの代表的な企業が海外投資家によってどんどん買収されているが、その逆の流れも時々あるんだね」

「カナダのトンプソンがロイターズに王手をかけて、情報産業の強化をはかったり、カナダの自動車部品のメーカー、マグナがクライスラー買収の動きに出たり」

「クライスラーは経営不振でダイムラーに身売りしたのだが、ダイムラーも350億USドルもの巨費をかけて買収したものの、結局は再建がかなわず、40億か50億ドルでいいからと投売りの格好だ。 ドイツの株主も不満だろう」

「ほかに数社がクライスラーを買いたいと名乗りをあげているようだが、その中でもマグナの可能性が注目されている」

「部品メーカーとしては、完成車をアsッセンブリーラインから送り出すということは大きな夢なんだろうな」

「クライスラーは元々マグナのトップクラスのお得意さまだったから、その内情は裏の裏まで知り尽くしている。 名門のクライスラーがカナダの会社になるとすれば、ロマンはさらに壮大になる」

「しかしマグナが育ってきた半世紀もロマンの夢をかきたてるね。 創業者のフランク・ストロニックは今年74才。 54年前にオーストリーから移民してきた時は、ポケットに50ドルしかなかったそうだ。 そして小さなガレージで自動車の部品を作り始めた。 それが一代で世界的企業に仕上げたのだから、カナダ版松下幸之助というところかな。 現在83,000人の社員を擁し、年間240億ドルを売り上げている」

「しかし一社で本当にクライスラーを呑み込めるのかな。 まず40億ドルの資金はどうするのだろう」

「そこでロシア第二のビリオネアと手を組むと言っている。 このデリパスカというl人物は問題の多い人のようだが、海千山千のストロニックは気にしていないようだ。 ロシアのアルミ業界で財を成し、ロシア第二のオートメーカーにも参画している。 そのロシア人にマグナの株2100万株18%を15億ドルで売るのだが、それが先ずもとでになるのだろう。 もう一人カナダのオーネックスのシュワルツという有力な投資家も興味を示している。 それにダイムラーだって何がしかの投資は残して置くだろう。 しかしストロニックは、『この15億ドルの金はクライスラー買収とは関係無い。 ロシアは既にメルセデスの市場だし、将来の自動車産業にも発展性が大きいから、それに備えての布陣だ』と一応否定している」

「仮にジョイントベンチャーで50億ドルの資金が用意できたとしても、クライスラーの元社員の退職後の世話や医療保険に200億ドルぐらいは必要じゃないのかな。 それに新規の設備にも少なくとも200億ドルの投資は必要だろう。 その400億か500億ドルの手当ても大変だろうな。 過去40年間の実績をみれば、ストロニックには不可能という言葉は存在しないのだろうが、打ち出の小槌でもあったらなあ」

(07/05/11)  

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