カナダこのごろ (2007/06/03)[s]
派兵をめぐる議会での戦い 07/06/03
「保守党が昨年の2月に少数与党ながら政権に就いてからやがて1年半になるなあ」
「少数派政権としては40年前のピアソン自由党政権に次ぐ長期政権だ」
「ハーパー保守党首相も、最初は断固とした姿勢を押し通して、それが一部市民の賞賛するところとなっていたが、、1年も経つと閣僚の出来不出来も目につくようになり、支持率も下がってきた。 といってもまだライバルの自由党のディオン党首の人気が盛り上がらないから、その点に助けられて国民の支持率は五分五分だ。 もし今選挙が行われたらどちらも過半数が取れない。 だから政局打開にはつながらないね」
「保守党内閣の鬼門は環境とアフガニスタンだが、環境相は交替したものの、現在の環境相もアルバータのオイルサンドや石油業界に気兼ねして、『京都議定書は経済的自殺ものだ』と地球温暖化対策を渋っている。 しかし間もなくドイツで開かれるG8サミットを控えて、いつまでもブッシュの後に付いているわけにもいかない。 『アメリカと他のサミット諸国との架け橋になりたい』と言っているが、アルバータの利益擁護が地球の危機よりも優先するハーパー政権だから、グリーンの衣替えは難しいだろうね」
「アフガニスタンへの出兵を決めたのはクレチアン自由党政権の時だったが、2002年以来、カナダ軍の戦死者は56人にのぼっている。 タリバン勢力の強い南部を受け持っていて、他のNATO諸国の大半の派遣軍とくらべて、カナダの犠牲は大き過ぎるから、国民の間でも疑問の声が次第に高まっている」
「ハーパー首相は『カナダ軍派遣に批判するのは非国民的だ』と非難しているが、自身も政局多端の中を縫ってアフガニスタンの戦場に飛んで見えを切ってみせている。 しかしその直後にまたカナダ軍の犠牲者が新たに出たから、折角の見えも効果が薄れたようだ」
「それよりカナダ軍が拘束したアフガニスタン市民を地元政府へ引渡したことについて、カナダ議会で問題になっているね」
「カナダ軍兵士が多額の金を持つ市民に疑いの目を向けて拘束し、そのままアフガニスタン当局に引き渡す。 するとアフガニスタンの当局者が拷問を加えるというんだな。 これがカナダの政治問題になって、保守党内閣の閣僚の答弁が二転三転。 国防相の辞任要求にまで発展したから大変だ」
「それに戦死者の葬式もスキャンダルになったじゃないか」
「そうだ。 ある戦死者の葬式に25,000ドルかかったのに、軍は6,000ドルしか支払わなかった。 戦死者は大抵小さな町の出身だから、町中の人が参加する。 そこで教会や葬儀社ではなく体育館を使わざるを得なかったのだが、これについても国防相の議会での答弁がまずかった。 事実と違う発言をしたから、当然辞任問題だ。 この国防相は元々軍人で軍需産業のロビイストだった。 国防相には不適当と批判されたのだが、ハーパー首相は反対を押し切って登用した。 その首相も、今度はいよいよ更迭に踏み切るんじゃないかな」
「コップの中の嵐どころか、反戦論議の火に油をそそぐ格好のオタワ議会このごろだね」
(007/06/03)
「保守党が昨年の2月に少数与党ながら政権に就いてからやがて1年半になるなあ」
「少数派政権としては40年前のピアソン自由党政権に次ぐ長期政権だ」
「ハーパー保守党首相も、最初は断固とした姿勢を押し通して、それが一部市民の賞賛するところとなっていたが、、1年も経つと閣僚の出来不出来も目につくようになり、支持率も下がってきた。 といってもまだライバルの自由党のディオン党首の人気が盛り上がらないから、その点に助けられて国民の支持率は五分五分だ。 もし今選挙が行われたらどちらも過半数が取れない。 だから政局打開にはつながらないね」
「保守党内閣の鬼門は環境とアフガニスタンだが、環境相は交替したものの、現在の環境相もアルバータのオイルサンドや石油業界に気兼ねして、『京都議定書は経済的自殺ものだ』と地球温暖化対策を渋っている。 しかし間もなくドイツで開かれるG8サミットを控えて、いつまでもブッシュの後に付いているわけにもいかない。 『アメリカと他のサミット諸国との架け橋になりたい』と言っているが、アルバータの利益擁護が地球の危機よりも優先するハーパー政権だから、グリーンの衣替えは難しいだろうね」
「アフガニスタンへの出兵を決めたのはクレチアン自由党政権の時だったが、2002年以来、カナダ軍の戦死者は56人にのぼっている。 タリバン勢力の強い南部を受け持っていて、他のNATO諸国の大半の派遣軍とくらべて、カナダの犠牲は大き過ぎるから、国民の間でも疑問の声が次第に高まっている」
「ハーパー首相は『カナダ軍派遣に批判するのは非国民的だ』と非難しているが、自身も政局多端の中を縫ってアフガニスタンの戦場に飛んで見えを切ってみせている。 しかしその直後にまたカナダ軍の犠牲者が新たに出たから、折角の見えも効果が薄れたようだ」
「それよりカナダ軍が拘束したアフガニスタン市民を地元政府へ引渡したことについて、カナダ議会で問題になっているね」
「カナダ軍兵士が多額の金を持つ市民に疑いの目を向けて拘束し、そのままアフガニスタン当局に引き渡す。 するとアフガニスタンの当局者が拷問を加えるというんだな。 これがカナダの政治問題になって、保守党内閣の閣僚の答弁が二転三転。 国防相の辞任要求にまで発展したから大変だ」
「それに戦死者の葬式もスキャンダルになったじゃないか」
「そうだ。 ある戦死者の葬式に25,000ドルかかったのに、軍は6,000ドルしか支払わなかった。 戦死者は大抵小さな町の出身だから、町中の人が参加する。 そこで教会や葬儀社ではなく体育館を使わざるを得なかったのだが、これについても国防相の議会での答弁がまずかった。 事実と違う発言をしたから、当然辞任問題だ。 この国防相は元々軍人で軍需産業のロビイストだった。 国防相には不適当と批判されたのだが、ハーパー首相は反対を押し切って登用した。 その首相も、今度はいよいよ更迭に踏み切るんじゃないかな」
「コップの中の嵐どころか、反戦論議の火に油をそそぐ格好のオタワ議会このごろだね」
(007/06/03)

0 Comments:
Post a Comment
<< Home