Saturday, April 30, 2005

本当は参っています (05-4-30)

家内の病気はもう3年を超え、実際には小生のほうが 疲れているのかもしれません。ただ、愚痴も言えず、怒鳴る ことも出来ず、抑えていることが凄いストレスになり、時々 旅に出るのです。

本を書くにも心の余裕がなく、このカナダ初攻撃をきっかけに 少し書きだめしようかと思っているところです。
もし、貴兄が奥さんが倒れたらどうなるか想像すれば、この 心境がわかってもらえると思います。
F組の杉君が凄い愛妻家で、奥さんがいないと何も出来ず、 家へ遊びに行ったときに奥さんに「これだけ愛されたら本望 でしょう」と言ったら、息苦しくてかえって疲れるみたいなことを 言われましたが、男はみんな自分が先に死ぬと思っている ので、女房に倒れられるとおたおたしてどうしようもないの です。
家事をしたり、介護をするのはまだいいのですが、その先 口の利き方一つにも注意しなければならなくなると凄いストレスになります。
このままでは、小生が鬱になる日も近いかと思いますが、そう なると家が崩壊するので、ときどき逃げ出すわけです。
今日本はゴールデンウイークなるものが始まり、どこへ行って も人が溢れ、料金も高いのでどこにも出られず、フィットネス クラブで運動するぐらいしか時間の潰しようもありません。

ところで「カナダこのごろ」の貧乏の話、航空運賃に1ドル上乗せは良いアイディアですね。小生、ユニセフにはよく募金しました が、最近、そのお金の使い道というか、会計報告がないのが 嫌で、お金を入れるのを止めました。
以前、赤十字で募金活動に手数料を払っているのを見て、募金 のあり方にかなり疑問をもっています。
1ドル上乗せをどう管理するかが、一番の問題でしょうね。
日本が出している援助金が外国の一部の政治家、役人に流れ ているのは公然の秘密になっていますが、貧乏人を救う前に こうした悪人を潰すことが必要なのだと思います。ただし、不可能でしょう。
人間が増えすぎて飢えて死ぬか、どこかの時点で知恵を働か して地球がまとまって頑張れるか、われわれは死んでしまうから この結果は見れませんが、おそらく前者でしょう。
民族や宗教の違いだけでこれだけもめているのですから、先は 見えています。
人間を長いことやってきて、今更ながらそのあほさ加減に自分 を照らし合わせて嫌になります。

もうあと、10年も生きられないでしょうが、先日の友人のように 「わが人生に悔いなし」とはとても言えそうもありません。
来世もう人間は嫌なので、「私は貝になりたい」と思っています。
みんなには何も知らせず、ある日ひっそりと消えるというのは キリスト教にはないのでしょうね。
小生は、無宗教を通すつもりです。

何か寂しい話題になりました。この次は明るい話を送ります。   

050429 阿部氏の潜水艦活動の資料

[ノンフィクション作家の阿部基治さんが、日本海軍のカナダ攻撃について、リサーチの資料内容を明かしてくださいました]
カナダ初攻撃の続報、やっと図書館の調べを終えました。 1942年{昭和17年}の6月というと、5日に{以下、日本時間}ミッドウエー海戦があり、日本海軍が惨敗し、ここから日本の負け戦が始まった月なのですが、大本営が空母4隻沈没を1隻沈没、1隻大破とごまかした、逆に米空母2隻撃沈と報じたため、新聞はまだ勝ち戦の紙面で景気の良い記事で埋っています。 カナダへの攻撃は、6月23日の朝刊にトップ記事でいっせいに報じられています。いずれも派手な見出しをつけてー。  我が潜水艦カナダを奇襲 ヴァンクーヴァー島に出現 大胆軍事施設を砲撃 米英華府会談へ強力の応酬                「東京日日新聞」
 カナダに初攻撃を敢行 バンクーバー島砲撃 わが潜水艦深夜の奇襲 華府会談最中へ実弾御見舞い                「朝日新聞」
 我作戦カナダへ延ぶ 深夜バンクーバー島砲撃 潜水艦悠々海面に浮揚 重要軍事施設を破壊す「読売新聞」 この記事は実は大本営発表ではなく、3紙とも外電によるものです。 東京日日は、ブエノスアイレス本社特電で 「カナダのオッタワ来電によれば、21日 カナダ国防相 ラルストーンは 20日ヴァンクーヴァー島西岸の重要軍事施設は突如海上に現われた日本潜水艦から猛烈な砲撃を浴びせられた」 と、報じ、丁度、ワシントンで ルーズベルト大統領とチャーチル英首相が会談しているときだったので、その心胆をさむからしめたと景気の良い記事で 1面の半分近くを使い、さらに社説にも 「鋭鋒カナダを突く」 として、「日本は欲するとき、欲する箇所に向って攻撃を加えうる」 と述べています。 朝日新聞は、上海特電、ストックホルム来電として、 カナダ国防相が 20日午後10時35分{現地時間} 日本潜水艦の襲撃を受けた、と、東京日日と同じ内容の記事を載せています。
この砲撃は 米当局が声を大にして宣伝につとめている 「ミッドウエー海戦の勝利」 に対して、わが海軍が与えた無言の回答である、との記事も書かれています。 そしてさらに、3面には バンクーバー島について、バンクーバーの領事であった外務省の根道広吉東亜局第3課長の解説記事も載せています。
さらに、6,25の紙面で カナダ国防省のロールストンは 下院で 「砲撃は重要軍事施設に対し、50発以上の砲弾が 近距離から発射された。 その間 カナダ沿岸防備隊は 敵潜水艦を撃退し得ず、カナダ空軍も出動したが 時期を失し、反撃の機会を逸した。 敵潜水艦の行動は 海岸からも明瞭に認められた」 と発表している。{マドリード特電23日発 オッタワ発AP電} 読売も 東京日日と同様に、ブエノスアイレス本社特電のかたちで カナダ太平洋岸防備司令部の発表として、同じく日本潜水艦の攻撃を伝えていますが、この発表記事には 「わが方の重要軍施設は 被害を蒙った」 とあります。
他の新聞でも この防備司令部の発表が載せてありますが、被害に触れているのは、読売だけです。
また、3面に 前述の 根道氏と 海洋会主事 高橋重彦氏の バンクーバー島の解説記事を載せています。 この攻撃の直ぐ後に、米本土オレゴン州も砲撃したことは 前回でお知らせしましたが、 その記事も翌日、1面トップで載っています。 しかもこの記事も、大本営発表でなく、中立国からの外電によるものです。 潜水艦からの電波の発信は 位置を知られるため、安全が確認できる場所まで発信しないようですが、大本営の発表がないのは 恐らくその時点では確認がとれていなかったためと思います。
念のため、1942年12月までの新聞を調べてみましたが、大本営は このカナダ砲撃の発表はしていません。 この外電で、充分とみたのでしょう。 いずれにしろ、カナダ初攻撃が 日本の潜水艦によるものであることは間違いなく事実でしたが、 ここでは 伊26と伊25 の艦船番号は まったくでてきていません。
戦史には載っているところをみると、大東亜戦争が終わったあとで、明らかにしたのではないかと思います。
ヴィクトリアの海洋博物館に もしまた行く機会があれば、係員に聞いてみたいものです。 なお、横田艦長の消息について質問がありましたが、横田{現 長谷川}氏は 海兵51期で、海兵1945年3月卒業の期は、74期ですから 大正の終わり頃の卒業ということになり、明治末の生まれと推定され、存命されていないと思います。
また、もし本件で資料が入用でしたら、お申し越しください。
手持ち資料:伊26写真・伊26乗組員 岡之雄の手記  B5 8ページ{砲撃・カナダ大佐訪日}新聞  東京日日 1942,6,23・24 2枚  朝日   1942,6,23・24   9,23 4枚読売    1942,6,23・24  5枚 今日は、この辺で。
阿部基治(2005/04/29)

050429 阿部基治 リサーチの手法に頭が下がります

岡本一正様
丹念な調査で史実を追い、真実を探り当てたことに深く敬意を表し、頭を垂れます。
奥様の介護でたいへんですね。 私は、深夜一人起きている時に、一瞬無関係なイメージが脳裏をよぎると、相変わらず奇声をあげています。 しかし「欝」のような深刻な落ち込みではないようなので、自分の子供と同じ年齢の女医さんに、心理学的シゴキをされることは勘弁してもらうことにしました。 平成の精神科医に、屈折した人生を送ってきた昭和一桁男の心の炎症が癒せるものか、洗いざらい吐露して裸になる勇気はありませんでした。 
今日は、9:15私のファミリードクター、11:00目医者、13:00家内のファミリードクターと、医者通いの一日でした。 そして帰宅してから「貧困」について書こうとして、呻吟しました。 やっと一文をものし、メールマガジンで送ろうと思ったら、「まぐまぐ」のコンピューターが受け付けてくれません。 規定以外の文字が入っているというのです。 何回も繰り返した結果やっと送れましたが、あちこち文字や記号をいじったので、かえって不完全なリポートになってしまいました。
貴兄の、リサーチの経過は、読む者にとって、作家の芸の秘密をみせていただくようなものなので、また「読者ラウンジ」に掲載させていただきたいと思います。 どうかお許しを願います。
それにしても、60有余年前、バンクーバー島沖に浮揚した日本海軍の潜水艦一隻が、カナダの心胆を寒からしめたとは! 保存されていた新聞は歴史家にとっては、タイムマシンを通り抜けるような興奮をもたらしてくれるものなのですね。  
重松彬 

050428 阿部基治 潜水艦のカナダ攻撃

2005-4-28  岡本一正

カナダ初攻撃の続報、やっと図書館の調べを終えました。

1942年{昭和17年}の6月というと、5日に{以下、日本時間}ミッドウエー海戦があり、日本
海軍が惨敗し、ここから日本の負け戦が始まった月なのですが、大本営が空母4隻沈没を
1隻沈没、1隻大破とごまかした、逆に米空母2隻撃沈と報じたため、新聞はまだ勝ち戦の
紙面で景気の良い記事で埋っています。

カナダへの攻撃は、6月23日の朝刊にトップ記事でいっせいに報じられています。
いずれも派手な見出しをつけてー。

 我が潜水艦カナダを奇襲
    ヴァンクーヴァー島に出現 大胆軍事施設を砲撃 米英華府会談へ強力の応酬
                                              「東京日日新聞」
 カナダに初攻撃を敢行
    バンクーバー島砲撃 わが潜水艦深夜の奇襲 華府会談最中へ実弾御見舞い
                                                  「朝日新聞」
 我作戦カナダへ延ぶ
    深夜バンクーバー島砲撃 潜水艦悠々海面に浮揚 重要軍事施設を破壊す「読売新聞」

この記事は実は大本営発表ではなく、3紙とも外電によるものです。

東京日日は、ブエノスアイレス本社特電で「カナダのオッタワ来電によれば、21日カナダ国防相
ラルストーンは20日ヴァンクーヴァー島西岸の重要軍事施設は突如海上に現われた日本
潜水艦から猛烈な砲撃を浴びせられた」と、報じ、
丁度、ワシントンでルーズベルト大統領とチャーチル英首相が会談しているときだったので、
その心胆をさむからしめたと景気の良い記事で1面の半分近くを使い、さらに社説にも「鋭鋒
カナダを突く」として、「日本は欲するとき、欲する箇所に向って攻撃を加えうる」と述べています。

朝日新聞は、上海特電、ストックホルム来電として、カナダ国防相が20日午後10時35分{現地
時間}日本潜水艦の襲撃を受けた、と、東京日日と同じ内容の記事を載せています。
この砲撃は米当局が声を大にして宣伝につとめている「ミッドウエー海戦の勝利」に対して、
わが海軍が与えた無言の回答である、との記事も書かれています。そしてさらに、3面には
バンクーバー島について、バンクーバーの領事であった外務省の根道広吉東亜局第3課長
の解説記事も載せています。
さらに、6,25の紙面でカナダ国防省のロールストンは下院で「砲撃は重要軍事施設に対し、
50発以上の砲弾が近距離から発射された。その間カナダ沿岸防備隊は敵潜水艦を撃退
し得ず、カナダ空軍も出動したが時期を失し、反撃の機会を逸した。敵潜水艦の行動は海岸
からも明瞭に認められた」と発表している。  {マドリード特電23日発 オッタワ発AP電}

読売も東京日日と同様に、ブエノスアイレス本社特電のかたちでカナダ太平洋岸防備司令部
の発表として、同じく日本潜水艦の攻撃を伝えていますが、この発表記事には「わが方の重要
軍施設は被害を蒙った」とあります。
他の新聞でもこの防備司令部の発表が載せてありますが、被害に触れているのは、読売だけ
です。また、3面に前述の根道氏と海洋会主事高橋重彦氏のバンクーバー島の解説記事を
載せています。

この攻撃の直ぐ後に、米本土オレゴン州も砲撃したことは前回でお知らせしましたが、その
記事も翌日、1面トップで載っています。しかもこの記事も、大本営発表でなく、中立国からの
外電によるものです。

潜水艦からの電波の発信は位置を知られるため、安全が確認できる場所まで発信しない
ようですが、大本営の発表がないのは恐らくその時点では確認がとれていなかったためと
思います。念のため、1942年12月までの新聞を調べてみましたが、大本営はこのカナダ
砲撃の発表はしていません。この外電で、充分とみたのでしょう。

いずれにしろ、カナダ初攻撃が日本の潜水艦によるものであることは間違いなく事実で
したが、ここでは伊26と伊25の艦船番号はまったくでてきていません。戦史には載っている
ところをみると、大東亜戦争が終わったあとで、明らかにしたのではないかと思います。
ヴィクトリアの海洋博物館にもしまた行く機会があれば、係員に聞いてみたいものです。

なお、貴兄から横田艦長の消息について質問がありましたが、横田{現 長谷川}氏は
海兵51期で、海兵1945年3月卒業の期は、74期ですから大正の終わり頃の卒業という
ことになり、明治末の生まれと推定され、存命されていないと思います。
また、もし本件で資料が入用でしたら、お申し越しください。
手持ち資料:伊26写真・伊26乗組員 岡 之雄の手記 B5 8ページ{砲撃・カナダ大佐訪日}
        新聞  東京日日 1942,6,23・24          2枚
             朝日    1942,6,23・24   9,23   4枚
             読売    1942,6,23・24          5枚

今日は、この辺で。

Thursday, April 28, 2005

米中印の未来(イノ) 05-04-28

「イノさんシゲさん」のブログ 早速開いてみました。 とても読み易く 沢山の方々に読んで頂ける様 願って居ます。 コンピュ-タ-音痴の私でも メ-ルを開く事は出来ますので どうか ドシドシ掲載して頂きたく 御願い申し上げます。

600字が 天声人語などのコラムの長さ と知りました。 忙しい毎日を送って居られる人達には これが手頃な長さなのかもしれませんので、これからは 出来るだけ短い文章にまとめる様 努力したいと思います。

米中関係についてのメ-ル(1)と(2) 併せて拝読しました。  米中が 世界の超大国になるのは時間の問題だと 私も思います。 併し 今回の反日デモに見る様に 一般大衆は 何かを切っ掛けに 暴徒と化する可能性があり、中国が抱えて居る 貧富の差の拡大、慢性的な失業者、絶える事のない役人による汚職、宗教弾圧、 一人子政策 他は 不満一杯の状況を生んで居ます。
中国政府も 取敢えずは 日本をスケ-プゴ-トにする事で 溜ったガス抜きを図って居る様ですが、近い将来 必ず大衆の不満の矛先は 政府に向けられる事になり、特に 地方農民の間に 百姓一揆が続発する可能性があります。
既に 全国で 役人に対する抗議デモや 暴動が起きて居り、治安維持の為に 中国政府は 今躍起になって居る模様です。 

国内問題を解決出来ない限り 中国が 超大国と呼ばれ 米国と肩を並べる様な時代は来ません。

ヨ-ロッパから近代兵器を輸入し 軍備拡張と 近代戦向の装備をしたい と言う中国の希望に 米国が反対して居ますが、フランスを筆頭に ヨ-ロッパ各国が 中国向の兵器輸出を解禁するのは 時間の問題で、恐らく 年内には 輸出が始まる事でしょう。

併し 中国が いくら軍備を増強し 産業振興に努め GDP で 米国に次ぐ経済大国になっても、企業で言えば下請仕事が中心ですから 世界の先進国からの発注が止まれば 大混乱が起きます。
 
特に 米国は 中国経済の 生死与奪の権を持って居る事から 当分の間は 米国の優位性は変わりません。

人民元の過小評価も 中国製品の輸出拡大に プラスして居り、米国が 多少の DUMPING DUTY を課した位では 大勢に影響はありません。 
オリンピックと万国博覧会を控える中国は 今の経済成長のペ-スを持続する必要がある事から、人民元の見直しはやらないと思いますので 問題は 万博後と言う事になるでしょう。

インドの台頭も 世界経済に大きな影響を与え始めて居ます。
 
中国の人口が 13~14億 との事ですが、インドも 10億目前 と言われて居ます。

この膨大な人口を抱えたインド消費市場は 世界の企業にとって大変魅力があると同時に、インドは中国以上の低賃金 そして英語が公用語と言う事もあって 生産工場をインドに置く企業が急増して居ます。

一方日本は 少子化の影響で 今後人口は減少する上、甘やかされて育って来た若い人達には ハングリ-精神がありませんから 経済は停滞し 所得は減少し、税収が減る事による 財政赤字の増加から 日本経済崩壊 と言う 最悪のシナリオが考えられます。

私腹を肥やす事しか頭にない 現代の日本の政治家達に 明治維新を通じ 日本を近代国家に育て上げる為に 自分達の命までも賭けた 政治家達の 爪の垢でも煎じて飲ませてやりたい想いです。

井上 出(2005/04/27)

上野正道さん 05-04-17

上野正道様
こちらこそご無沙汰の失礼を重ねております。 このたびはお便りをいただきまして、まことにありがとうございました。
知覧のお茶をご恵送くださいましたとのこと、何よりの故国の香りをと楽しみに、鶴首させていただきます。 こちらにおりましても、日本の緑茶はなかなか入手する機会がありませんので、この上ない贈り物です。
正憲さんのブログを毎日拝見しながら、ご活躍やとご労のほどを偲んでおります。 しかし私も 「Mazの日記」を開くのが楽しみの此の頃です。
奥様のご健康はいかがでしょうか。 どうかくれぐれもお大事に、ご自愛のほどをお祈り申し上げます。
重松彬

上野正道さん 05-04-17

御無沙汰しております。先般 すばらしいサーモンを送って頂き、気になっておりましたが、今回九州一周のツアーに参加した際、鹿児島では知覧に寄り少しばかりのお茶を購入しましたので、お送りします。其方では日本茶を飲んでおられるかどうかも判りませんが、日本の味を思い出して頂ければ幸いです。「カナダこの頃」も毎回拝読しておりますが、皆様の御意見を小気味良く受け取っています。いよいよ戦前派と戦後派に大別して扱われるようになるのかなと、自分の歳を再確認しています。正憲はお蔭様にて今の所フィリピンにてなんとかやっているようです。世界における日本の立場も難しくなり、いろいろ物騒な騒ぎも有るようですが、理知的な考えの出来る唯一の生物である筈の人間がこの有様では未来が思いやられます。地球全体が穏やかな楽園である事を願っております。御夫妻も御変わりなく御元気にて御過ごしなされる事を、心より祈っております。 草々Masamichi & Tomoko Ueno1-5-4 Katsuragaoka, Kakegawa City,Shizuoka Pref., 436-0088 JAPANmasamichi.ueno@nifty.com

米中関係(2)

米中関係再び
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「カナダも振り返ってみれば、アメリカと戦った史実があるのだが、今はアメリカの大きな傘の中に入って生きている。 アメリカの圧倒的な経済力と軍事力のお蔭で、カナダも平和を守っていられる格好だ。 それなのに、アメリカ人は、アメリカが世界から嫌われ、孤立しているという感じを持っているようだね」

「15年前の世界は、二つの陣営に分かれ、対立していた。 それが今では、アメリカだけが唯一無二のスーパーパワーとなったのに、カナダに対しても、苛立ちをみせるようになった。 世界中がアメリカを敵視しているなんて、そんなことはないのだが」

「確かにブッシュはアメリカ式民主主義を輸出しようとしている。  だが世界をアメリカ一色で塗りつぶそうという野心は無いと思う。 今急激に大国としての地歩を固めつつある中国にしても同じだ。 世界に君臨しようという野心があるとは思えない」

「インドはどうかね」

「インドもこれから急速に大国として伸びる国だ。 これから先25年、30年後には、アメリカ、中国、インドの3ヶ国が、地球上で、主役を演じることになるだろうと言われている。 もちろん統合されたヨーロッパも、この3ヶ国に匹敵する存在ではあるが、あまりにも多様化していて、言語や歴史的背景の違いがあるのが問題だ」

「日本はどうだろう」 

「日本は、1990年代の問題を整理し終えたところだが、これからの15年は剋目して見守るべき時期にきているというのが、欧米の人達の見方のようだ」

「それでアメリカと中国だが、今後25年程の間に、覇権を争うハルマゲドンのシナリオがあり得るだろうか」

「でも今のアメリカの財政赤字を補っているのは中国なんだよ。 それにアメリカからの対中投資が現在の中国経済発展の原動力になっているじゃないか。 仮に両国が角突き合わすようなことになっても、それはあくまで経済的な戦場での闘い。 冷たい戦争の時のように、ソ連とアメリカが、お互い核を抱えて睨み合うよりはよっぽどましだよ。 それに中国の長い歴史をみると、中国が国境を越えて侵攻を試みたことは、ないとは言わないが、少ないからねえ」

「何しろ中国の経済成長の勢いはすごい。 共産主義から準資本主義に移行しているが、資本主義には利点も多い代わりに、問題も伴う。 そうした現象は、農村から都会への人口移動にも見られる。 水の供給はどうなるのか。 エネルギーの飛躍的な需要増に備えはあるのか。 生活水準の差が拡がると、社会保障の要求も強まるだろう。 富と力を持つ上海市民がこれからも北京からの指令に盲従するだろうか。 今の共産党による中央集権からいずれ地方分権への動きも生じるだろう。 そうなれば、北京の共産政権による全国支配にほころびが出てこないとも限らない」

「ということは、中国がいくら軍備の増強に励んでも、国内の問題が山積するから、中国が国際的な紛争に首を突っ込むことは、ここ25年位の間は可能性が薄いというわけか」

「それは確かに中国もアメリカに倣って富国強兵に励み、軍備の増強を急いでいるが、それよりも世界の貧困との戦いの場で、米中にも火花を散らしてもらいたいものだ」 

(2005/04/27)

米中関係(1)

複雑な米中関係
============================================================「超大国というとアメリカとソ連を指したのは一昔前。 これからはアメリカと中国の時代だ。 咆哮する中国経済を支えるのは、安い賃金と安い人民元だが、それはルール違反だと先進諸国は文句を言っている。 米上院でも中国からの輸入品には 27.5% の関税をかけようと提案する議員がいる。 アンフェアな為替レートのおかげで、アメリカ製品は競争力を削がれ、何百万というアメリカ人勤労者が職を失っているというのだ」

「どうして為替レートがそんなに重大なのかね」

「人民元は 実勢に比べて40% の過小評価だと言われている。 だから中国製品は不当に安くなり、アメリカから中国への輸出はその分だけ割高になる。 現在中国からの対米輸出は、アメリカの対中輸出の 5倍というアンバランスだからね」

「中国は『市場経済』でなく『統制経済』だから、一方的に元とドルの為替相場を決めることができる。 1カナダドルは 6.7元だが、日本やマレーシア、シンガポールにとっても不利なレートになっている。 前述のように、米中貿易は5対1で均衡を失しているが、こんなケースは産油国を除いては他にない」「それにしても 27.5% の関税とは厳しいね」「だが、40%も安い為替レートなんだから、27,5%は相手を交渉の場に引き出すための手段だというわけだ」

「アメリカの貿易赤字は対中国だけでなく、対日貿易の分野でも大きいと思うのだが」

「それはそうだが、対日赤字は減少の傾向にある。 それになんといっても日本はアメリカの同盟国だ。 戦略目標を共有しているから、日本にとってよいことは、アメリカのためでもある。 それに比べて中国は、貿易で稼いだ金でもって、軍備の増強に励んでいる。 人権の問題についても、知的所有権についても、ルール違反と批判されようが、蛙の顔に水だ。 それに中国の安値攻勢で被害を蒙っているのはアメリカの繊維業会とかカラーテレビといったいわゆる衰退産業だから、これも遠吠えに聞こえる。 一方アメリカの中にも、安い中国製品で潤っている業界もある。 ウォールマートなど流通産業がそうだ。 ウォールマート一社の中国からの輸入は、カナダの中国からの輸入を上回ると言われているのだからね。 だから問題は複雑だ」

「米議会は動き出すのだろうか」

「でもホワイトハウスは乗り気じゃないようだね。 確かにアメリカ製品の対中輸出は弱い。 だが銀行やその他のサービス産業にとっては中国は大事な市場。 ボーイングのような航空機の輸出にも中国はお得意様だ。 米中関係は貿易だけじゃない。 北朝鮮の核の問題についても中国の協力が必要だ。 それに中国は日本とならんで、アメリカの財務省証券の大きな保有国だからね。 だからアメリカの債権国だし、ドルの安定には重大な関心がある」

「現在中国経済は世界で5位か6位。 貿易に限れば、アメリカ、日本に次いで3位。 20年後には、中国経済はアメリカを追い抜くだろうといわれているが」

「もしこれからも年 7~8%の成長率を続けていくとすれば、10年で倍、20年で 4`倍になる。 しかし 15~20年後に果たしてアメリカに追いつき追い越せるのか、そればかりは預言者の神託に頼るほかないだろう」

(2005/04/25)